両備システムズ、グループ企業と連携強化
両備システムズ(小野田吉孝代表取締役上席執行役員COO=最高執行責任者、岡山市北区)は、同じ両備グループで実運送や営業倉庫業を行う両備トランスポート(荒木一守社長、中区)との連携を強化し、製造から納品に至るまでのサプライチェーン(供給網)全体を横断的に最適化する一気通貫型トータルソリューションサービスの販売に力を入れている。大手の製造会社や物流会社などはこれまで、作業領域ごとにシステムを導入していたが「同じグループで一気通貫サービスを提供することでデータ連携がスムーズになり、大幅な効率化が実現する」としており、製造会社やアパレル事業者などの需要を開拓していく方針だ。
両社で共創プロジェクト(PJ)を既に立ち上げ、3カ月に1回、役員も参加してミーティングを行い、互いの営業情報を交換しながら最新の顧客ニーズの把握などに努めている。
両備システムズは製造から納品に至るまでの領域をカバーするシステムを開発している。中でも物流領域の「R-LOGI」シリーズは製造業などの物流改善に実績がある。トラックの入退場管理や荷役作業の進ちょく状況を可視化した「バース管理システム」のほか、AI(人工知能)画像分析や映像モニタリングで在車状況などをリアルタイムで確認できる「バース在車検知システム」、さらに賞味期限が早いものから出荷するなど細かい機能に対応した「倉庫管理システム(WMS)」などがあり、これまでトラックの待機時間を最大50%削減した実績を持つ。
一方、両備トランスポートはトラック449台、営業倉庫を30棟(総床面積9万9千平方㍍)を保有。主要倉庫には両備システムズのシステムを導入し、サードパーティー・ロジスティクス(3PL)サービスを提供している。
これまで両社の連携は十分ではなく、一連のシステムも切り売りする状況だった。そこで26年4月の関西物流展、7月の物流DX展に共同で出展し、一気通貫サービスの利点をアピールした。
両備システムズDX推進事業部の小川貴広ロジスティクスソリューショングループ長は「物流業界では、改正物流効率化法や中小受託取引適正化法などの施行により業務の可視化、標準化、ガバナンス(企業統治)の強化が求められている。物流を見直す荷主企業も多く、展示会では多くの引き合いが来ている。当社の物流関連の売上高は25年12月期決算で10億円だが、30年12月期には30億円を達成したい」と意気込みを見せる。
また、両備システムズは7月31日に物流倉庫の自動化設備やマテリアルハンドリングシステムの設計・導入・保守を手掛けるAPT(アプト、井上良太社長、千葉市美浜区)の全株式を取得し、子会社化した。今後は物流関連施設も手がける両備ホームズ(宇佐美正彰代表取締役COO、岡山市南区)、建設ビジネスの両備リソラ(星埜圭吾代表取締役COO、北区)などとの連携も強化していく考えで、物流センターの用地確保から建設、運用まで一貫してカバーできる体制を整備する。(江藤和博)


アンドエスティロジ、自動倉庫システム導入
ファッション大手のアンドエスティホールディングスは3日、グループで物流部門を担うアンドエスティ・ロジスティクス(大塚健志社長、茨城県茨城町)が、西宮北物流センター(神戸市北区)に自動倉庫システムを導入した、と発表した。7月から本格稼働している。
主力ブランド「グローバルワーク」などの西日本店舗をカバーする拠点。高密度保管が可能な自動倉庫「エアロボピッキングウォール」と搬送ロボット「ティーソートオーピーエス」を導入し、商品や出荷箱を作業員の元へ自動で運ぶ仕組みを実装した。作業員は定位置から動かずにピッキングと仕分けを完結できるようになり、広大な倉庫内を歩き回る身体的負担を解消した。
従来の平置き中心から高層ラックを活用したレイアウトへ刷新し、保管効率が従来比1・5倍に拡大。出荷効率は1・9倍向上し、必要人時をほぼ半減させた。
同社は「今回の最先端ロボティクス導入は、単なるキャパシティー拡張や効率化にとどまらず、グループ全体の経営戦略を支える重要な物流ネットワークの再構築を意味する。関東のメインセンターである常総物流センター(茨城県常総市)との東西2拠点で変化の激しいアパレル市場に対応できるサプライチェーン(供給網)を構築する」としている。(木村玲哉)

霞ヶ関キャピタル、東扇島に冷凍自動倉庫
霞ヶ関キャピタルは6日、冷凍自動倉庫「LOGI FLAG TECH 東扇島Ⅰ」(川崎市川崎区)のメディア内覧会と開所式を開いた。同社の自動倉庫として4棟目。冷凍・冷蔵貨物に対応する高効率な自動保管設備を備え、省人化と保管能力の向上を実現する。(宮﨑茉里奈)
敷地面積は5千平方㍍、3階建てで、延べ床面積は1万9千平方㍍。零下25度まで対応する自動ラック倉庫は、天井高24㍍、奥行き60㍍で1万枚分のパレットが収納できる。人の作業は1階のみで完結する設計とした。
1階には冷蔵荷さばきスペースを設け、五つの入出庫ハイブリッドラインを整備。荷物をラインに載せると垂直搬送機で2、3階へ搬送され、自動倉庫へ格納される。処理能力は入庫・出庫ともに1時間当たり150パレット。2階の管制室から設備全体を一元管理する。
首都高速道路湾岸線・東扇島インターチェンジから2㌔に位置し、保税許可の取得を予定する。自然冷媒を使用したノンフロン設備を採用したほか、屋上の太陽光発電設備で施設使用電力の15%を賄う。
グループ会社のX NETWORKが入居し、短期、小口から荷物を保管できるサービス「COLD X NETWORK」を展開する。荷物の入出庫を一元管理できる管理サービスとWMS(倉庫管理システム)、WCS(倉庫制御システム)をデータ連携させ、入出庫状況を一元管理する。
川崎エリアの庫腹占有率は102・7%とひっ迫している。小口、短期利用にも対応することで、新たな荷主需要の取り込みを狙う。霞ヶ関キャピタルの杉田亮副社長は「東扇島は冷凍・冷蔵物流施設の集積地で、ここに冷凍施設を作りたかった」と話した。
東扇島は関東全域への即日配送が可能なほか、川崎港に隣接し、首都高速・湾岸線経由で羽田空港へのアクセスにも優れる。2028年度には臨港道路「東扇島水江町線」の開通が予定されており、さらなる交通利便性の向上が期待されている。
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