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テック・サービス

コクヨ、仙台・泉に物流拠点

コクヨは260台のロボットが縦横無尽に走行して荷物を仕分け・搬送する物流拠点「東北IDC」(仙台市泉区)を稼働させた。リードタイムの短縮と安定供給体制を支える重要な物流基盤の位置付けで、最新テクノロジーを活用した庫内生産性の向上と、働きやすさ・地域社会との共生を体現する次世代物流拠点を目指す。(今松大)
9月1日に入庫を開始しており、11月30日の本格稼働を見込む。従来のIDC(複数ビジネスモデルの統合倉庫)に比べて40%の生産性向上を想定。27万種類のアイテムを北海道・東北へ配送する拠点となる。稼働に伴い、当日配送エリアを仙台市全域に順次拡大し、北海道エリアへの出荷機能を東北IDCへ統合する。
また、快適な職場環境を整備し、地域との共生を目指すとともに、ここを自動化のロールモデルとして全国へ展開していく考えだ。
延べ床面積5万平方㍍の鉄筋コンクリート造りがメインの4階建て施設のうち、2、3階部分(2万3千平方㍍)を物流センターに充てる。購買管理やオフィス通販を手がけるコクヨの子会社カウネット(宮澤典友社長、東京都港区)を中心とするビジネスサプライ流通事業で、配送のリードタイム短縮や品ぞろえの拡充を実現し、供給体制のさらなる安定化を図る。
庫内ではロボットがそれぞれ最適なルートで往来し、商品をさばく。統合マテハン制御システムが施設全体の頭脳となり、メーカーの異なる複数の設備をリアルタイムに一元管理する。ロボットなどが保管棚から商品を作業者の手元まで運ぶGTPシステムでは、自動倉庫システムの「HaiPick Climb」を導入。210台のコンパクトなロボットが水平な床面だけでなく、垂直に昇降しながらピッキングし、一日当たり、明細2万2千行分の物量に対応する。
仕分け・搬送は50台の自律走行ロボット(T―sort)が1秒当たり1・5㍍の速さで行う。梱包は作業テーブルにオリコンを引き込み、バーコードをスキャンして納品書やラベルを発行してコンベヤーに流す。事務所と休憩室は従業員のアイデアを生かし、全てコクヨの商品でレイアウトした。ソファーや観葉植物、間接照明などを配置し、プライバシーにも配慮して快適に過ごせる空間に仕上げた。
13日の開所式で、コクヨの黒田英邦社長は「(ロボットの活用という)新しいチャレンジをする。これは単にモノや仕組みへの投資ではなく、チャレンジしたいという社員への投資でもある。一丸となって盛り上げ、仙台の地域社会にも貢献したい」とあいさつ。カウネットの宮澤社長は、施設見学の動線を意識して建設したことに触れ「ロジスティックの現場をライブで見ていただき、地域と共に働くという思いを高められるセンターにしたい」と述べた。

佐賀県立鳥栖商業高校の情報処理部は、レゴブロックで自動搬送システムを制作し、物流倉庫の効率化を研究している。商業高校の生徒がビジネスアイデアなどを競う商業研究発表大会で地区大会を勝ち抜き、11月に東京都で開かれる全国大会への切符を手にした。高校生のアイデアで、物流業界の人手不足対策に役立つ自動化システムの構築に挑戦している。(園川萌子)
情報処理部には商業科と情報管理科の1~3年生が所属。物流の要衝である鳥栖市の高校として、数年前から「情報処理×物流」を柱にプログラミングや情報処理の知識と技術を活用した研究を行ってきた。
自動倉庫の効率化の研究は、2、3年生の女子部員7人が中心となって取り組んでいる。物流企業に勤務する卒業生の話を聞き「自分たちで自動倉庫を作れないか」と興味を持ったことをきっかけに、模擬的な倉庫環境を構築。庫内システムの効率化について、搬送方法の違いによる効率の差を比較・検証した。
制作には、組み立てや改良が容易なレゴブロックを使用。モーターやセンサーを備え、プログラミングで制御可能な教育用の「レゴブースト」を使い、自動倉庫の動画を見ながら、独学で設計した。
「フォークリフト型機体」、RFID(無線自動識別)リーダーを使った「在庫管理機体」、自動で空いている棚に荷物を格納する「単搬送型機体」「複数搬送型機体」を制作。制御プログラムで機体を動かし、荷物に見立てたブロックをレゴで作った棚へ入れられるか検証した。
その結果、在庫管理、棚入れ、自動搬送などを構築し、動作させることに成功。さらに「一度に多くの荷物を搬送できる複数搬送型は、単搬送型よりも効率面で有利になる」とした仮説が覆り、単搬送型が物流業界で採用される理由を導き出した。今後は、棚入れを中心とした動きからピッキングや搬出まで含めた一連の動作の検証、大規模な倉庫環境での検証、人と機械の役割分担や費用対効果を含めた視点などの研究も検討する。
7月の県大会、8月の九州地区大会ではいずれも最優秀賞に輝き、11月18日に東京都で行われる全国大会への切符を手にした。
部員は「目的はロボットを制作することではなく、物流を効率化すること。商業科で学ぶ自分たちが取り組む意義のある研究」と強調する。研究を通して「物流には詳しくなかったが興味を持った」「フォークリフトを見ると観察してしまう」「物流企業への就職も視野に入れている」と話す部員もいる。2年生の眞鍋紗彩部長は「自分たちが考えた搬送機器のアイデアが物流業界の希望になればうれしい。まずは、11月の全国大会で上位入賞を目指したい」と話している。

政治・行政

茨城県、共配×混載で効率化

茨城県は13日、東京都丸の内・大手町エリアと茨城県の飲食店で14日から行われる「茨城をたべよう 秋を彩るグルメフェア」に先立ち、フォーラムと特別試食会を開催した。県産ブランド豚の一頭買い・共同配送や、長距離バスの空きトランクを活用した貨客混載便を組み合わせ、物流の効率化を図る。従来と比べ、輸送費を1店舗あたり30~50%削減する。
豚肉は、ロースやヒレなどに需要が集中する一方、その他の部位は流通量が少なかったり、調達コストが高くなったりすることが課題。丸の内・大手町エリアの参加店舗が共同でブランド豚「常陸の輝き」を一頭買い・共配して、各部位を安定供給する。それによって輸送コストや二酸化炭素(CO2)の削減に取り組む。
茨城交通(任田正史社長、茨城県水戸市)の高速バスを利用した貨客混載便「茨城交通あいのり便」で輸送し、既存の旅客輸送網を有効活用する。茨城県の各地から東京駅に向かうバスのトランクルームに、加工した1頭分の豚肉を積み、乗客を下ろした後、会場で直接荷受けを行う。
フェアの主催と輸送計画を担当した三菱地所のまちづくり推進部の井上成担当部長は「2018年から貨客混載を進めていたが、ラストワンマイルの配送先が分散し、効率化し切れない課題があった。一頭買いによる共配と貨客混載を組み合わせ、物流効率を最大にする」と語った。
茨城県営業戦略部販売戦略課の土井敏明副参事も「今回のケースをモデルとして問題点を見つけ、今後の共同配送、貨客混載の取り組みにつなげる。物流・交通事業者も新たな事業の形として活用してほしい」と話した。
フェアは11月3日まで3週間にわたり都内の14店舗、県内6店舗で実施される。茨城県産ブランド食材「常陸の輝き」「常陸牛 煌{{きらめき}}」「笠間の栗」を使用したオリジナルメニューを提供する。
14日のフォーラムでは生産者とシェフが登壇。試食会が行われたほか、参加者はバスからの荷受け作業を見学した。(菊池哲)

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