グローリーナスカ、シェア駐車場を拡大
パチンコホール向け設備メーカーのグローリーナスカ(中岡伸夫社長、東京都墨田区)は、商業施設などの駐車場を運送事業者向けに貸し出すトラックのシェア駐車場「トメレル」の協力施設の拡大を図っている。全国300カ所以上の登録施設を、今後1千カ所まで増やす。(宮﨑茉里奈)
現在、マルハン北日本カンパニー(韓俊社長、千代田区)やダイナム(保坂明社長、荒川区)など大手パチンコチェーンの駐車場が多いが、今後はスーパーマーケットやビジネスホテルなどにも対象を広げる。駐車場を提供する商業施設側にとっても、遊休スペースの活用に加え、物流インフラを支える社会貢献につながる。
特に国道16号周辺や内陸部、京阪神などでの施設拡大を目指す。また、運送会社が保有する駐車スペースを活用する案も出ており、施設のネットワークをさらに広げていく。
トメレルは、運送事業者と駐車スペースを持つ商業施設をマッチングし、ドライバーの休憩・待機場所や中継輸送拠点として活用する。運送事業者は、休憩・待機場所をあらかじめ確保できることで運行計画を立てやすくなり、駐車場所を探すために費やしていた燃料や時間も削減できる。
日中だけでなく、夜間は近隣にコンビニエンスストアがある施設を利用できる。帰り荷を積み込むまでの待機場所やトレーラ交換、新聞各社による共同輸送の積み替え拠点として活用されているほか、大型トラックが進入できない住宅建築現場向けの住宅建材の積み替え、ダブル連結トラックの中継輸送などにも利用されている。
利用はウェブ上で事前予約する仕組みで、利用開始時には横断幕や駐車規制ツールを設置し、一般車両との区別を図る。
これまで駐車場利用に伴うトラブルはなく、利用する運送事業者の審査を行っているため、マナー違反や不正利用も発生していないという。
事業企画部の福井佳貴チームリーダーは「改正物流効率化法に基づき『貨物自動車中継輸送実施計画認定制度』が創設される。トメレルは既存施設を活用でき、中継輸送拠点にもなるので、対象に含めてもらえれば、拠点にシャワーを設置するなど利用者の利便性を高められる」と話している。


OkaSyо、事業拡大へ内部体制整備
OkaSyо(オカショー、岡田好美社長、岡山市中区)は、事業拡大に備えて組織づくりと人材の確保・育成など内部体制の整備に力を入れている。2025年9月期の売上高は105億円と大台を突破したが、26年9月期はほぼ横ばいの見込みで、岡田利生専務は「次の飛躍に向けての踊り場」とみている。内部体制の整備が一段落する2年後をメドに再び右肩上がりの成長軌道に乗せ、AI(人工知能)を使った独自の配車システムなどデジタル化も進める。
00年2月の設立以来、岡田社長や長男の利生専務の強力なリーダーシップで急成長してきたが、今後は各事業部門の責任者へ大幅に権限を移譲して「自走できる会社」を目指す。また、エリアごとに配車センターを設置し、複数の営業所の配車業務を統括する組織づくりも進める。配車マンは運送会社の要と言われるが、岡田専務は「この常識をぶち壊し、属人化をなくしたい」として、独自のAI配車システムを開発中だ。営業所の責任者が管理業務に専念できる環境を整え、全体最適化を目指す。
SNSなどの積極的な活用によりドライバーは順調に確保できている。今後は幹部候補生の採用にも力を入れる方針で、9月1日付で7人が入社した。システムや制度設計などの専門分野で経験値の高い人材ばかりで、本社や輸送本部などに配属される。
また、同日に群馬営業所(群馬県伊勢崎市)を稼働させた。トラック5台からスタートし、将来は敷地(2400平方㍍)の収容可能台数(20~25台)まで増車する。
ただ、26年の出店は群馬のみにとどまっており、今後は内部体制の整備に合わせ、デジタルタコグラフのデータを分析し、自社車両の発着が多い地域を中心に営業所を開設する。また、M&A(合併・買収)にも取り組む。現保有車両は全国で350台だが、26年だけで既に50台を発注済みで、さらに増車して全国ブランドの物流会社を目指す。
岡田専務は「2年後をメドに事業許可更新制や適正原価が始まって業界のとうたが進めば、実運送会社の立場はより強くなる。規模拡大だけでなく輸送品質の向上にも力を入れ、顧客のニーズに的確に応えていきたい」と意気込みを見せる。(江藤和博)

ヤマト運輸、使用済み家電効率回収
ヤマト運輸(阿波誠一社長、東京都中央区)は8月28日、宅急便のデジタルトレーサビリティー(履歴管理)技術を活用した小型家電の回収の実証事業を31日から徳島県で開始、と発表した。多くの希少金属が含まれ「都市鉱山」と称されるスマートフォンなど使用済み小型家電を効率的に回収する取り組みで、他地域への展開も視野に入れている。
環境省の「都市鉱山回収量増加に向けた回収実証モデル事業」で採択された「宅急便トレーサビリティ管理による小型家電回収・適正管理モデル」の実証事業として開始。期間は31日~2027年1月31日で、徳島県のヤマト運輸の19営業所で実施する。なお、使用済み小型家電を廃棄物ではなく有価物とすることへの認可を地元自治体から得ている。
リサイクルしたい小型家電をヤマトの営業所に持ち込み、アンケートに回答後、専用のボックスで回収。回収量が一定以上になると営業所スタッフが対象以外の物品が混入されていないか確認し、回収ボックスから輸送箱に中身を移し替え、宅急便として他の荷物と混載輸送し、処理業者の金城産業(金城正信社長、松山市)に引き渡す流れ。
検証項目は、市民の利便性を高め、行政の回収負担を減らす効果のほか、宅急便のトレーサビリティー技術の適正管理機能の代替としての有効性、宅配ネットワークによる回収スキームが市民参加をどの程度促進できるかについて、となっている。
多くの希少金属が含まれるノートパソコン、スマートフォン、タブレット(多機能携帯端末)など使用済み小型家電の確実な回収・再資源化は、サーキュラーエコノミー(循環型経済)への移行や日本の経済安全保障での重要課題となっている。将来的には、同様の問題を抱える他地域への展開を視野に入れ、持続可能な循環型社会の実現への貢献を目指していく。
徳島県の後藤田正純知事は「この取り組みが徳島県の都市鉱山回収を飛躍的に加速させるとともに、全国の循環型社会の形成をリードする事例となることを期待している」とコメントしている。(田中信也)
政治・行政
団体
物流企業
荷主
テック・サービス
インフラ
人材
調査・統計
その他
物流ニッポンからのお知らせ
-
生成AI(人工知能)を社内業務で利用してきましたが、今後は記事の作成、新聞の制作などの報道領域でも活用します。ただし、AIは急速に発達する中、誤った情報を取り込んだり、著作権を侵害したりすることが確認され、一部で事件になり、社会問題化しています。このため、当面は定型的業務での限定的な利用にとどめます。
公開情報の活用は、AIの得意分野です。こうした部分ではAIを使って効率化し、記者は人にしかできない業務を行います。 公正中立で正確に伝え、読者から信頼を得ることは、物流ニッポン新聞社にとって最も重要です。AIの活用に当たっては、公開情報を基本として、記者が取材の中で取得した秘匿情報は使用しません。また、AIで整理した情報は、人の目による編集作業でチェックします。
AIがいくら進化しても、現場に行き、取材先や読者との信頼関係に基づいて情報を取得し、文章を通して伝えることは、人にしかできません。独自の視点を磨き、責任を持って報道していきます。 -
このたび、物流ニッポンのホームページをリニューアル公開いたしました。
これまで2つに分かれていたホームページを1つに統合し、より分かりやすく、情報を探しやすい構成へと刷新しております。
また、紙面に掲載している記事を閲覧いただける数が大幅に増えました。
今後も利便性の向上と情報発信の充実に努めてまいりますので、ぜひご覧ください。