全国健康保険協会(協会けんぽ)の宮城支部(青柳直志支部長)と宮城県トラック協会(庄子清一会長)は3日、「ザ・ドラめしSmartプロジェクト」(ドラめしPJ)の2026年度新メニューの試食会を仙台市で開催した。宮城県の大学・短期大学の学生ら3チームが1種類ずつメニューを開発し、現役のトラックドライバーが試食・審査を行った。選定されたメニューはブラッシュアップを重ね、仙台トラックステーション(TS、仙台市宮城野区)の食堂「あづま茶屋」で年内提供を目指す。
ドラめしPJは、生活リズムが不規則で食事の栄養も偏ることの多いドライバーに、健康的でありながらボリューム満点の食事を提供し、元気に働いてもらうことを目的に25年に発足した。
協会けんぽ、宮ト協に加え県内の3大学・短期大学(仙台白百合女子大学、尚絅学院大学、仙台青葉学院短期大学)、「あづま茶屋」を運営するいーすと(鈴木三雄社長、同区)が参加し、医療機関の広南会広南病院と自動車事故対策機構(ナスバ)仙台主管支所が後援する。宮ト協の女性部会(須藤奈津江部会長)が担当部会となり、意見の収集やアンケートなどメニュー開発に協力している。
試食会は、開発したメニューを現役のドライバーに食べてもらい、その意見を反映させることを目的に開催。メニューの審査はドライバーが「本当に食べたいもの」「あったらうれしいもの」であることを重要視する。試食会を主催した協会けんぽ宮城支部企画総務グループの高橋耕平グループ長補佐は「ドライバーに健康になってもらいたいのが第一。県民全体に広く知ってもらいたい」と話す。
また、広南病院・栄養管理部の五十嵐祐子室長(管理栄養士)が「おいしいものを食べて自然と健康が維持されること」をテーマに、栄養バランス・カロリーなどの基準を定め、それを基に学生が中心となってレシピを作成した。
宮ト協女性部会から3人のほか、イースト、広南病院など関係者16人に加え、現役のドライバー3人が試食した。その結果、仙台白百合女子大学の「ごちそう・やみつきプルコギ」が選ばれた。前年の反省を踏まえ、甘辛い味付けとボリュームを重視したことが決め手になった。宮城県産の野菜を使用し、見た目の彩りにもこだわっている。
また、尚絅学院大学の「ねぎ塩鶏肉あんかけ炒め」と仙台青葉学院短期大学の「おさかなかくれんぼ煮」は宮城県庁のレストラン、仙台市のカフェでそれぞれ提供される。調理を担当した学生からは、昨年より全体のクオリティーが上がっており、栄養の工夫を通して学びになったとの声が聞かれた。
食事が偏りがちな理由として、ドライバーからは「トラックを止められる場所が少ない」「深夜運行の場合、営業している店舗が限られる」などが挙げられた。要望としては「ボリュームがあること」「野菜を取れること」に加え、外での食事が多いため「リーズナブルにしてほしい」との声が多かった。
須藤部会長は「栄養バランスを考えたメニューを考案してくれてありがたい。これからもぜひ、トラックドライバーのためのメニュー開発を継続してほしい」と述べた。(菊池哲)