【頑張るドライバー】自衛隊退職後に入社した丸吉ロジ 星博文氏、免許や経験を生かす

丸吉ロジ 星博文氏
丸吉ロジ 星博文氏

「自衛隊時代の知り合いやOBがいるのに加え、会社全体の雰囲気や労働環境、待遇も良く、安心して働けている」と話すのは、丸吉ロジ(吉谷隆昭社長、北海道北広島市)の星博文氏(59)。定年退職後、他業種を経て2024年5月に入社した。自衛隊時代に取得した免許や経験を生かし、クレーン付きトラックなどのドライバーを務める。
 自衛隊退職後は冬期の除雪やアウトドア関連施設の整備などを個人で請け負っていたが、より安定した働き方ができることから、元同僚の紹介をきっかけに転職を決めた。
 現在は道央圏を中心に鋼材などを運ぶ。「運転中は1人でいろいろな場所に行けるが、会社を1歩出れば全ては自分の責任。自衛隊では部隊を指揮する際、自主裁量の余地を与えることが重要だが、やりがいや成長の上で不可欠だと実感している」と話す。
 さまざまな仕事がある点もやりがいにつながっているという。「荷積みの仕方など、臨機応変な対応が必要で大変なときもあるが、下準備をしっかりして、安全に注意し仕事を続けていく」
 任期制自衛官を退職後に入社した営業戦略室の吉谷優友都氏は「自衛隊OB・OGに限らず、幅広い人材に活躍してもらいたい」としている。
 同社は自衛隊退職者の採用に力を入れており、8月29日時点で、全従業員165人中22人を占める。このうち、若年定年制で50代半ばで退職した人は17人、主に20~30歳半ばまでの任期制自衛官からの転職者が5人いる。採用に当たり、再就職支援を担当する自衛隊の部署と連携。例年参加する退職前の自衛官向けの合同企業説明会では、自衛隊OBの社員に経験を話してもらっている。
 作業員や鉄の加工など、幅広い職種を設けて長く働けるようにする、入社後の教育体制を整備するなどの取り組みも奏功した。吉谷社長は、自衛隊退職者の強みとして「ルールを守り、分からないことがあれば必ず聞くという姿勢が備わっている」と説明。「元自衛官の社員がいることによる信頼や安心感も採用・定着の面で役立つ。この流れを大切にしていきたい」と話している。(朽木崇洋)