あっという間に一年が過ぎ、仕事納めを迎えると、次は年賀状書きが待っている。
年賀はがきは、最近入手がずいぶん容易になった。動画を含め趣向を凝らした「明けおめ」メールを簡単にスマホで送れる今、郵便局も売りさばくのが大変だろうと思う。
文面はいつも2種類用意する。親族に子どもたちの成長を伝えようと20年以上前に始めた家族写真のはがきには、いつしか娘の夫、そして孫娘が加わった。昔はどの写真を選ぶか迷ったが、最近は一堂に会する機会をつくるほうが大変だ。
学生時代や職場での知人には、毎年の干支(えと)をあしらったはがきに一言を添えることにしている。年明けすぐに顔を合わせる人、長い間会うことのない人、それぞれのお付き合いを思い出しながら短い文章を紡ぐ。
ネット全盛の世の中、年賀状をやりとりする人の多くは自分と同じ60代ないしそれ以上の人たちだ。今年も何通か「年賀状は今年限り」というはがきを頂いた。確かに負担は軽くない。宛名書きも含めパソコンの助けを借りるものの、約300枚を準備するのに丸二日はかかる。かつてはなかなか準備に手がつかず、紅白歌合戦を見ながら書く年もあった。せっかくの休みなのにと思うこともあるが、一年を振り返りお世話になった方々に思いをはせる貴重な時間を、できる限り大切にしていきたい。
幸い、昨年末は28日までに投函(とうかん)することができた。正月明けに慌てて返事を書いている妻の年賀状の印刷を手伝いながら、ちょっとした優越感に浸っている。