この4月より物流業界の願いであった軽油引取税の暫定税率が廃止されることとなったが、米国とイスラエルによるイラン攻撃、ホルムズ海峡封鎖への懸念から国際原油価格が上昇し、国内ではガソリン価格の高騰が続き、暫定税率廃止の効果も吹き飛んでしまいそうだ。
ガソリン価格には、原油価格と必ずしも連動しない構造的矛盾が存在している。店頭価格の約4割から5割はガソリン税や消費税などの税負担であり、原油価格が下がっても税額は固定であるため、価格が十分に下がりにくい。また多額の補助金政策も石油元売り段階での調整にとどまり、末端価格への反映分が不透明だ。
いつも不思議に感じるのは原油価格が上昇すると末端価格がすぐに急激に上昇することだ。
下方硬直性は理解できるが、上昇するときは時を置かず、価格は相当な勢いで跳ね上がる。販売業者は仕入れ価格の上昇を見越して値上げに走る構造となっている。
この構造を経済学では「ロケット&フェザー現象」と呼び、価格上昇はロケットのように速く、下落は羽のようにゆっくりだ。原因として市場競争の弱さ、価格調整の心理、在庫リスクなどが挙げられている。
原油価格から小売価格までは本来時間差があるが、将来の仕入れ価格を見越し、値上げは早く行われ、値下げは在庫や競争の関係で遅くなりがちだ。
価格カルテルの調査が行われているが、元売りと小売りとの関係についても透明性が必要と感じている。