【ちょっといっぷく】運輸労連前委員長 難波 淳介氏、最適な睡眠を目指す

私はどこに居ても眠ることができる。
 年の半分を出張先で過ごしていた頃、宿泊地のさまざまな寝具で眠るのが楽しみの一つだった。ベッドや布団の硬軟の感触は場所ごとに異なり、違いを受け入れながらの移動は新鮮だった。一方、自宅の寝具は安定した硬め。この硬さが帰宅の実感をもたらしてくれ、それは次の出張地へ向かうための心身のリセットだった。
 しかし出張は新型コロナウイルス禍で減少し、前職を離れてから激減。結果、眠る場所がほぼ自宅の寝具に固定された。加齢も重なり寝覚め時の腰や首の違和感が、腰・頸椎(けいつい)などへの負担軽減意識を目覚めさせた。睡眠を量から質へ見直す必要性を痛感したことは、自らに適合した寝具を求めるきっかけとなった。
 疲れをどう回復するか考える時、睡眠は基本的要素でありながら、見過ごされがちだ。マットレス一つとっても、同じ硬さでも厚みによって感触は変わり、寝返りのしやすさも異なる。そうした違いを実感して初めて、寝具は価格や評判を優先するのではなく、身体との相性で選ぶべきだと気付く。
 リカバリーウエアが書店に並ぶなど、セルフケア意識は広がり、睡眠への関心は高まっている。寝具を単なる消耗品として捉えるのではなく「身体のコンディションを整えるための投資」と認識するようになってきている。働き方や生活の大きな変化を意識すれば、自分に適した睡眠環境を整え、最適に眠ることを目指すのは当然だ。環境に左右されず眠れる柔軟さを引き続き維持しつつ「調う」ための転換点に立っている。