成田空港は、日本の国際航空旅客輸送の3割、国際航空貨物輸送の7割を担っている。羽田空港の発着容量の拡大に限界が見える中、今後の国際航空需要の増加を受け止め、日本のさらなる経済成長の基盤を盤石にするため、B滑走路の延伸とC滑走路の新設の工事を2025年から始めている。今年7月、この「第二の開港プロジェクト」の実現に向けて二つの大きな動きがあった。
まず国、千葉県、空港周辺市町、成田空港会社からなる協議会で、29年度内のB滑走路延伸を目指すこと、C滑走路の用地確保のために土地収用制度の活用を認めることが確認された。
土地収用制度はさまざまな公共事業を進めるために各地で広く活用されている仕組みだが、成田空港では過去の一方的な建設強行の姿勢への反省から、封印されてきた歴史がある。その反省の上に地元と8年に及ぶ丁寧な調整を経て、今回の確認に至った。この制度は最終的な手段であり、今後も任意での用地取得の努力を続けることが前提だ。
また、国土交通省の検討会では、成田空港の旅客ターミナル、新貨物地区、アクセス鉄道などについて具体像が示された。特に空港内の施設については、成田空港会社が主体となって原案作成、調整を行った。新貨物地区は30年代初頭、その他の施設は30年代という開業の目標時期も示され、成田空港の将来像と整備の道筋が具体的に見えてきた。
全体の完成はまだ10年以上先だが、空港と地域の発展を両立させることを常に念頭に置きながら、歩みを進めたい。