【ちょっといっぷく】東京都トラック協会会長 水野功氏、W杯の「成功と課題」

2026サッカーワールドカップは、スペインの優勝で幕を閉じた。侍ブルーは決勝トーナメントに進んだもののブラジルに惜敗した。感じたことは、世界ランキングは伊達ではないということとセミファイナルに進んだチームには絶対的なプレーヤーが必ずいるということだ。
 その中でスペインは攻守に安定した戦いを見せ、世界王者にふさわしい内容だった。また、アメリカ・カナダ・メキシコによる3カ国共催、48チーム参加という新たなW杯大会方式も大きな混乱なく終わり、観客動員や放映権収入など興行面では大成功を収めた。
 一方で、開催国アメリカへの過度な配慮とも映る大会運営や、FIFA(国際サッカー連盟)の判定や懲戒処分を巡る一貫性への疑問は、競技の公平性に影を落とした。決勝戦後のアルゼンチン選手による暴力行為も、世界最高峰の舞台の締めくくりとしては後味の悪い出来事だった。トランプ大統領の無粋な行動も余計だった。
 決勝戦の長いハーフタイムショーや華美な演出は、大会のエンターテインメント化を象徴する一方で、「主役は誰なのか」について考えさせられた。サッカーはショーである前にスポーツであり、その魅力は選手の技術や情熱、そして公平な勝負の中にあると思う。
 成功と課題。その両方を残した26年大会はFIFAに「商業的成功」と「競技の品格」をどう両立させるのかという重い宿題を残した。次のワールドカップでは、世界中の人々が心から拍手を送れる大会になることを期待したい。