政府が9日閣議決定した2026年版の過労死等防止対策白書では、自動車運転従事者を含む重点業種の労働環境や、近年の過労死などに関わる労働災害の請求件数の増加要因について分析結果を報告している。うつ・不安障害に関する調査では、自動車運転従事者で「疑いがある」としたのは30・7%。このうちトラックは25・6%だった。
自動車運転従事者や教職者、建設、ITなど8業種・職種は、24年に閣議決定された「過労死等の防止のための対策に関する大綱」の調査研究の重点対象とされている。
月末の週労働時間が40時間以上で、そのうち週60時間を超える労働者の割合をみると、25年は全体で7・7%と24年比0・3?減となり、長期的に見ても減少傾向。だが、このうち運輸業、郵便業は業種別で最も高い17・4%(24年比0・3?減)と、いまだ長時間労働の課題が大きい。
また、25年度の脳・心臓疾患の労災請求件数に関しても、運輸業、郵便業は死亡事案が6・5%(82件)、死亡以外の事案が14%(175件)と業種別最多。現場の過重労働と過労死リスクの深刻さが改めて結果として表れた。
このほか、長時間労働削減やメンタルヘルス、ハラスメント対策に関する行政施策の展開状況や、企業が取り組む生産性向上、職場環境改善の具体的事例も紹介している。(木村玲哉)